あこがれ(リンク集)

あこがれの歌人の方々のホームページ・ブログ等へのリンク集です。本当に素敵な言葉の達人ばかり、サイトも著作も必見です!

※掲載短歌は(一部を除き)各歌人の印象について西村が詠んだものです。掲載の天才歌人の方々の作品と思われると
  2万回切腹しても足りないぐらい申し訳ないので、どうかお間違えなく(・_・;)ヤヤコシクテゴメンナサイ

天野慶(あまの けい)さん
【達観をしているようでそしてまた無垢な瞳を失わぬ人】

天野慶さんの短歌は、若くはつらつとした感性の一方でどこか達観していて、おばあちゃんの回想のようなおだやかさを併せ持つところが魅力です (大ファンなのにうまく説明できなくてごめんなさい…)。 共感という意味では、一番好きな歌人さんです。五十音にかこつけてトップ紹介させて頂きます(^-^;)

◎HP 「天野慶作品集『あこがれ/Longing』」 http://utanota.net/
◎ブログ 「Mercator」 http://blog.livedoor.jp/kei57577/
◎歌集「短歌のキブン」、コラボレーション歌集「テノヒラタンカ」
  その他各種メディアに寄稿・出演多数。
「あるあるのうた」の天野慶さん紹介ページ

加藤千恵(かとう ちえ)さん
【迷いながらぶつかりながら揺れながら過ごした日々をいとしく思う】

↑(加藤千恵/「放課後」より)※これだけご本人の作品です。
ごめんなさい!加藤千恵さんの短歌の魅力を表すのにこれ以上の歌は思いつかず、引用させて頂きました。17歳の揺れる気持ちが 溢れるように詰め込まれたデビュー歌集「ハッピーアイスクリーム」は教科書に載せたいような傑作です。現在は小説家として活躍されているようですが、 ぜひまた、大人になった加藤さんの歌集を出してほしいものです。

◎HP 「加藤千恵公式サイト」 http://katochie.net/
◎歌集「ハッピーアイスクリーム」「たぶん絶対」、写真歌集「放課後」 その他小説を中心に
  著作、寄稿多数、メディア出演も。
「あるあるのうた」の加藤千恵さん紹介ページ

笹井宏之(ささい ひろゆき)さん
【かの人のやさしい言葉にさらわれて解けぬ永遠の向こう側へと】

笹井宏之さんがもうこの世にいないこと、本当に本当に残念です。あなたの作品をずっとずっと、読み続けたかったです。 私がこの先何万の短歌を作ったとしても、絶対に思いつかないだろう言葉の組み合わせの数々。 暗喩に満ちて、簡単に意味は分からないけれど、その分広く豊かな世界が隠されている「詩的短歌」の素晴らしさに気づかせてくれた笹井さん、 同じ時代にいて下さったことに、本当に感謝しています。

◎ブログ(現在はお父様が運営) 「些細」 http://sasai.blog27.fc2.com/
◎歌集「ひとさらい」「てんとろり」「えーえんとくちから」
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佐々木あらら(ささき あらら)さん
【シ モとエロばっか言ってる人なのになんでなんだろ離れられない】

エロと笑いに特化した作風で知られる現代短歌界きっての色男、佐々木あららさん。でもただのチャラ男ではけっしてなく、 哀愁のある語り口には非凡な文才が見え隠れし、男女問わず引き込まれてしまいます。ハマったが最後、「この人には私がついてなくちゃダメなの」 とかわけのわからないことを口走って全てを貢いでしまいそうな、うらやましい魅力に溢れた方です。

◎ブログ 「中で出すのが愛なのか」 http://ararara.exblog.jp/
◎歌集「モテる体位」「モテる死因」(いずれも電子書籍)、その他寄稿、連載、メディア出演多数。
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笹公人(ささ きみひと)さん
【気をつけろ念力短歌で笑ったらUFOが来て連れ去られちま…】

80〜90年代オカルトブームをテーマとしたギャグ短歌を作風とする笹公人さん。ほぼ同時代に少年時代を過ごした私には爆笑の嵐でした 。この方もただお笑いだけではなく、歌人として短歌普及活動に尽力しておられ、また過去にはバンドマンでもあり、映画出演されたこともあり、マルチな才能にあふれる方です。

◎HP 「笹公人オフィシャルウェブサイト」 http://www.uchu-young.net/sasa/
◎ブログ 「笹短歌ドットコム」 http://www.sasatanka.com/
◎歌集「念力家族」「念力図鑑」「抒情の奇妙な冒険」 その他著作、寄稿、メディア出演多数。
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俵万智(たわら まち)さん
【誰も知る現代短歌の女王でそして一人の母である人】

短歌に興味のない人でも知ってる日本一有名な歌人、俵万智さん。歌集「サラダ記念日」によって世に口語(現代語)短歌 を広めた伝説的な方ですが、それができたのも、俵さんに、旧来の文語短歌界の流れをきっちり踏まえた上での、ずば抜けた実力が あったからにほかなりません。俵さんの短歌はさらりと書いているようでいて、実は助詞の選択、朗読した時のリズム感などが練りに練られており、 細部へのこだわりにはいつも舌を巻きます。これからも、現代短歌の母、そして一人の男の子の母として、素敵な短歌をたくさん作って下さる ことを願います。

◎HP 「俵万智のチョコレートBOX」 http://www.gtpweb.net/twr/
◎歌集どれも素晴らしいですが、特に「プーさんの鼻」と自選歌集「会うまでの時間」が私の
  お気に入り。その他著作、メディア出演超多数。
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伴風花(ばん ふうか)さん
【誰にでもある語られぬ物語ひとりひとりの出会いと別れ】

伴風花さんの歌集「イチゴフェア」には、伴さんの学生時代から社会人までの半生が短歌で描かれており、 部活に仕事に恋愛に常に全力投球な一女性の、世間的には地味だけどその人なりに波乱万丈で充実した人生に、心地よい 感動をおぼえます。スーパーでレジを打ってるおばちゃんにも、縁側でひなたぼっこしているおじいちゃんにも、それぞれに ドラマがあり、宝石のような思い出がいっぱいあって、その意味で「つまらない人」なんて一人もおらず、馬鹿にしていい人、死んでも いい人なんて絶対にいないということ。そんなとても大事な、でも忘れてしまいがちなことに、改めて気づかされました。

◎ブログ 「風うた*花うた」 http://kazeutahanauta.blog80.fc2.com/
◎歌集「イチゴフェア」、短歌+エッセイ集「ずっとあなたが好き」
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東直子(ひがし なおこ)さん
【教室では半透明の人なのに紡ぐ言葉はとびはねまわる】

東直子さんの短歌は、最初地味な印象でしたが、ときどき銀のエンゼルぐらいの確率(けっこう高い)で「じゃじゃ馬短歌」 とでも言うべき突き抜けたユーモアのある歌が混じっていて、それを集めていくうちにすっかり深みにはまってしまいました。俵万智さん、穂村弘さんと 同世代で、この2人にもけっしてひけをとらない実力派です。
2007年には、歌集「十階」のため、1年365日に渡って毎日1首短歌を詠むという、電波少年的な荒行もこなされました。穏やかそうな 外見からは想像もつかない精神的タフさの持ち主です。
上記の短歌は、著書の中で「子どもの頃は体が弱く、いじめられても無反応な子だった」というようなことを 書かれていたことから詠みました。どの教室にも一人はいた、本ばかり読んでいた影の薄いあの娘も、実はすごい文学的才能を 秘めていたかもしれないなあ、と東さんの短歌を読む度に思います。

◎HP 「直久」 http://www.ne.jp/asahi/tanka/naoq/
◎歌集「春原さんのリコーダー」「青卵」「十階」 その他に絵本・小説・エッセイ等著作多数、
  共著も多数。
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穂村弘(ほむら ひろし)さん
【僕は多分シンジケートに入れない でもいつまでも畏怖と憧れ】

デビュー歌集「シンジケート」で、「詩的短歌」(※暗喩や心象風景やジョークを用いて書かれた、 一読しても意味のとれない、寓意に満ちた短歌。西村が勝手に命名)とでも言うべき新ジャンルを打ち出して 歌壇を震撼させた穂村弘さん。天野慶さんや笹井宏之さんら後続世代に強い影響を与え、若手歌人のカリスマとして 絶大な人気がある方です。散文的な短歌ばかりで、詩的短歌が作れない私西村は残念ながら永遠に穂村シンジケートに入れない と思われますが、対岸の雄としてずっと憧れていたい方です。あと穂村さんのエッセイはどれも抱腹絶倒の名作揃いで、 毎晩笑い転げて妻の眠りを妨げて怒られています。

◎ブログ 「穂村弘情報」 http://www.homurahiroshi.com/
◎歌集「シンジケート」「ドライ ドライ アイス」「手紙魔まみ、夏の引越し(ウサギ連れ)」
  「ラインマーカーズ」 その他エッセイ、詩集、短編集、短歌論等の著作・共著多数。
  絵本の翻訳も多数。
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枡野浩一(ますの こういち)さん
【地雷原ひとつ残らず踏んでいく遠くのやつまで踏みにいってる】

現代短歌界の闘うアニキ、枡野浩一さんは、「かんたん短歌」という完全口語の散文的短歌 (※詩的短歌の逆で、読んだ意味の通りで、そのまま文章になり得る短歌)を作風とし、若い頃から一貫してその普及に努めておられます。
「教祖」「師匠」といったいかめしい肩書をあえてギャグとして用いつつ、その実とても親身で面倒見のよい枡野さんは、佐々木あららさんを はじめ、天野慶さん、加藤千恵さん、佐藤真由美さん、柳澤真実さん、脇川飛鳥さんら多数の「弟子」若手歌人のプロデュースに心を砕く優しいアニキです。
出る杭の常として、完全口語の「かんたん短歌」は文語短歌界から様々に批判を受け、また「散文的短歌vs詩的短歌」 という構図で穂村弘さんとライバル視されてしまうことも多い(本当はお二人はけっして仲が悪くなく、また穂村さんは散文的 短歌も作っておられ、枡野さんはポリシーとして詩的短歌は作らないものの、それを敵対視してはおられません)枡野さんですが、批判にしっかり 耳を傾けて丁寧に反論し、根本的に分かっていないトンマな論客にも一から説明する真摯な姿勢は、本当に教祖というか宗教者を 思わせます。あらゆる地雷を一身に受けて、自分の後を歩む者が安全に歩けるように。そんな姿に尊敬を抱かずにはいられません。

◎HP 「ますので」 http://masuno.de/
◎ブログ 「枡野書店」 http://masuno.de/blog/
◎歌集「てのりくじら」「ドレミふぁんくしょんドロップ」「ますの。」
     「歌 ロングロングショートソングロング」 その他エッセイ・小説等著作多数。
      メディア出演も多数。
「あるあるのうた」の枡野浩一さん紹介ページ