飯田和馬(いいだ かずま)さんの短歌

鞄からいつかのチェルシー(ヨーグルト味)が出てくるほどの高揚
(飯田和馬/「短歌男子」より)

あるある感が好きすぎる( ゜д゜) 「あるあるのうた」の看板を差し上げたいほどに。(いらんて)
実際に鞄からチェルシーが出てきた経験なんかないのに、すごーく実感できるこの感じ。飯田和馬さんの、日常のふとしたことの切り出し方や、たとえのうまさにはあこがれてやみません。チェルシーヨーグルト味という、心のエッジを爆走するこのチョイス、もうたまらん(^^;

私の鞄から何か出てきた経験と言えば、栗拾いに行って拾った栗の一部を鞄のポケットに入れたまま忘れて、何日かたってから気がついて見てみたら、大きな穴のあいた栗と白く丸々と太ったやめようねこの話!

◇2013.08.14◇

元気だせ黄色い花で癒えろー、と手を振っている菜の花の道
(飯田和馬/第二回「天下一短歌会」提出歌)

こんにちは、季節感がぶっこわれていることでおなじみの「あるあるのうた」です。 ※日付に注目

飯田和馬さんのこのお歌、大好きです。けっしてただ単にダジャレてるだけの歌じゃないのだ(^^;
  「具体的なことは何もしてあげられない無力な自分だけれど、頑張っているあなたを精一杯元気づけたい」
そんな真摯な気持ちが、柔らかな一面の黄色の風景とともに優しく伝わってきます。エエウタヤ… ( ;∀;)

【今後紹介予定のお気に入り短歌:飯田和馬さん】
「手え使いよった!」としたり顔でいうロナウジーニョに似ている子供
(飯田和馬/「うたらば」ブログパーツ短歌 お題「手」採用歌)
俺にだけ心を開かない犬と俺だけになる親戚の家
(飯田和馬/「うたらば」ブログパーツ短歌 お題「開」採用歌)
進行を抑えることは不可能とわけの分からぬ触診をする
(飯田和馬/「うたらば」ブログパーツ短歌 お題「進」採用歌)
瞬間はあなたに見えて結局は膝を見つめる各駅停車
(飯田和馬/「うたらば」フリーペーパー vol.05「想い人」採用歌)
美しいひとが綴った美しい私の住所私の名前
(飯田和馬/「歌会たかまがはら」 お題「美」採用歌)
マロニーか糸蒟蒻か味ポンか胡麻だれなのか、俺か よかった
(飯田和馬/「短歌の夜明けらしきものをもういちど」より)
疲れた、と吐けば疲れる。周りまで。それはさておきとても疲れた
(飯田和馬/「短歌男子」より)
アルビノの小動物の鼻先のひくひく引くにひけない体
(飯田和馬/「短歌男子」より)

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