「歌会たかまがはら」のこと(インターネット短歌番組)

◇2013.01.18◇

酔ったふりして君の名で歌います「一休さん」のテーマソングを
(西村湯呑)

知る人ぞ知るインターネット番組「歌会たかまがはら」。毎回お題を出して短歌を募り、優秀作品を紹介していく投稿番組で、動画共有サービス「Ustream」を利用してネット上に公開され、いつでも誰でも視聴できます。

その「歌会たかまがはら」の1月13日のお題「歌」の回で、放送外ではありましたが、上記自作が「発表できなかったけど気になった歌」として、同番組のブログに掲載されました!
しかも選んで下さったのが「うたらば」の田中ましろさん! バンジャー\(´∀`)/ーィ!!

えっと、歌はまったくもって読んで頂いた通りの内容なのでほっといて。もう少し「歌会たかまがはら」の説明を。
この番組は天鈿女聖さん(「あめのうずめのひじり」さん、通称うずめさん)という歌人さんの超人的な努力によって制作されており、うずめさんとゲスト歌人さん(今回は田中ましろさんでした)がトークしながら投稿短歌を紹介していく、ユルい雰囲気が楽しい番組です。全国の投稿歌人をつなぐ交流の場としても、素晴らしい試みだと思います。個人で映像番組が作れるなんて、いやー世の中すすんどるのぅ。ずずー。(番茶)

掲載歌、さいわい田中ましろさんは分かって下さったようですが、ある程度世代を選ぶネタかも?分からない人ごめんなさい。分かってくれた人ありがとう。「母上様…」とボケてくれた人、もっとありがとう。

◇2013.03.03◇

焼き鳥を振り回しつつ語り出す三杯目からの君が美しい
(西村湯呑)

ユーストリーム放送の短歌番組「歌会たかまがはら」、2月23日のお題「美」の回で、また放送外ではありましたが、上記自作が「発表できなかったけど気になった歌」として、同番組のブログに掲載されました!
前回に続き2回目!バンジャー\(´∀`)/ーィ!! 選んで下さったのは短歌誌「うたつかい」の連載「たんきっしゅ・でいず」でおなじみのたえなかすずさんです。
(ちなみに今回、機器不良で音声のみの配信だったため、たえなかすずさんや、最後に少し出られた嶋田さくらこさんのご尊顔を拝することはできませんでした。残念…)

それにしてもこの「美」というお題、投稿者の方々の様々な性癖…じゃなかった美意識が見えて面白かったです。ああ、人はこういうものを「美しい」と思うのか、って。
私自身「美」から海底二万里ほど遠いところにいるおっさんですが、今回、たえなかすずさんのような美しい女性に歌に共感して頂けた(=美意識がほんの少し共通した)ので、これからは胸を張って生きていこうと思います。
(お会いしたことはないしブログの小さな写真しか見てませんがきっときっとたえなかさんは美人である!!)
なお、たえなかさんはご本人のブログで、今回の歌会たかまがはらに寄せられた「たえなかすずさんへの質問」の全てに丁寧に回答しておられます。わたくし湯呑の質問にもなんにもなってないコメント「たんきっしゅ・でいず(中略)ずっと続けて下さい!」にも答えて下さいました。ありがとうございます!その律義さがまた美人です!

※なんとこの歌について、あの牛隆佑さんが取り上げて下さり、作者本人以上に的確な解説を下さいました!
 牛さんありがとうございます!うれしい!祭りじゃ!!\(^o^)/

◇2013.03.31◇

狭い視野あなたが広げてくれたから今はあなたしか見えていません
恋文をちぎって撒いたあの場所ではじけるように咲く福寿草
(西村湯呑/「歌会たかまがはら」3月号 お題「恋」採用歌(放送外))

3月23日放送の「歌会たかまがはら」 お題「恋」で、ゲストのこはぎさんに上記2首を選んで頂きました。
また、こはぎさんは放送内で私の漠然とした質問にも、丁寧に答えて下さいました。ありがとうございます!

こはぎさんは短歌誌「うたつかい」のデザイナーであり、とてもきれいなイラストを描かれます。
また、「恋愛大明神」の異名をとる恋歌の達人でもあって、そのスジ(?)では有名な方です。
そんなこはぎさんにちなんだ今回のお題「恋」、おっさん湯呑の歌では厳しいか?と思いましたが、2首も選んで頂けて、自信がつきました!いや恋にじゃなくて歌に(^^;

私みたいなのはさておき、一般的には「恋」は短歌の永遠のテーマと思います。
そのためか今回の「歌会たかまがはら」はいつにも増して投稿が多く(265首)、こはぎさん&うずめさんのやさしさもあって、実に100首以上も採用されていました。(^^; でも確かにそのどれもが秀歌と思える名作てんこ盛りだったので、こりゃ確かに選べないなーと思いました。皆様もぜひぜひチェックしてみてください!

こはぎさんについて。実は昨年の題詠blog2012からひそかに注目する方でした。
(※私が知ったのがその時期なだけで、こはぎさん自身はもっと昔から短歌をされてますが…)
ものすごく多作な方なんですが、それなのに一首一首がもう深いわ切ないわ泣けるわもだえるわ。
またできたら、当サイトでぜひぜひこはぎさんの歌を紹介したいと思います。
待ちきれないあなたはこはぎさんブログ「こはぎうた」へ!

そうそう、歌会たかまがはらの放送の中で、こはぎさんがポロッと年齢がバレる的発言をして、うずめさんが(視聴者の夢を壊さないように)必死にフォローしていたのが、たかまがはららしくほのぼのして面白かったです。
学園青春歌も多いこはぎさんは、きっとまだまだ十代です!ガラスの

◇2013.05.18◇

【歌会たかまがはら5月号 お題「子」】
うちの子に喪黒福造の笑い方おしえた奴はどこのどいつだ
ああお前は確かに俺の子なんだろうウコンウコンと連呼する子よ
(西村湯呑/「歌会たかまがはら」5月号採用歌(放送外))

5月5日放送の「歌会たかまがはら」 お題「子」で、ゲストのさまよいくらげさんに喪黒の歌、主宰のうずめさんにウコンの歌を選んで頂きました!喪黒の歌て。

実は今回の記事を書いたのは、「歌会たかまがはら」主宰者うずめさんに平謝りなことがあったからです。
この回のたかまがはらに投稿する際のメールで、わたくし湯呑、こんなことを書きました。
「いつも楽しく視聴しております!ところで、放送の中で、音声だけでは意味が分かりにくい歌が時々あるので、せっかく映像もあるんだし、スケッチブックとかで字幕を出してはどうでしょうか?」

…ハイそうです。情報弱者っぷりでは他の追随を許さない湯呑さん、放送中の歌や話題が「歌会たかまがはらツイッター(@utamagahara)」で同時ツイートされていること、ユーストリームの画面の隣にそれを表示できることを、ぜんっぜん知りませんでした!!(今回放送を視聴中に初めて気づきました)
メールを読んだうずめさんの頭に?マークが綺羅星のごとく流れたかと思うと切腹したいです。

うおおおおと頭を抱えながら放送を視聴していたら、終わりのところで、うずめさんより、たかまがはらスタジオの背景空きスペースを利用したスケッチブック広告コーナー『たかまがはらのココ空いてますよ』の新設が告知されました。

( ゜д゜)スケッチブック!スケッチブックでてきた!ワーイ! (※いや多分全然関係ないから)

各地で開催される歌会の宣伝などに、もってこいの広告コーナー『たかまがはらのココ空いてますよ』。
湯呑のたわ言とはまったく別のかたちでの映像の有効活用アイデアに、ホェーと感心しました。うずめさんが番組の改良に日々心を砕いておられることが、改めてよく分かりました。何よりネーミングセンスが良い!!(^^;

楽しい短歌トークに加えて、短歌界(特にツイッター短歌界)の最新イベント情報も知ることができる、一粒で二度おいしいたかまがはら。次回のゲストは、近著「眩暈リチェルカーレ」でファン急増中の飯田彩乃さん!お題は「酒」!私も飲んで飲んで大恥なことはぜんぶ忘れて酒短歌作りまくります!

◇2013.08.07◇

肩が外れる勢いで投げキッス 後悔なんて死んでからする
(西村湯呑/歌会たかまがはら お題「キス」採用歌(放送外))

8月3日の「歌会たかまがはら」で、うずめさんこと天鈿女聖さんに選んで頂きました!

選んでもらいながらなんですが、めっちゃ恥ずかしい(^^; なんだろうこの一球入魂。
皆様におかれましては、けっしておっさんが投げキッスしてるのを想像されませんように。
なるべく活発な女性を想像してください。よろしくねっ☆(←活発なつもり)

実はわたくし湯呑、最近、この歌のように、「作中主体」の問題をちょっと気にしています。
私は一年ちょっと前に短歌を始めた当初から、女性視点の歌(←適当な言い方が見つからずにこう言ってる)をしばしば作っています。数えたことないけど、作中主体が女性の歌が、全体の3割ぐらいあると思います。

魚肉ソーセージをギョニーと呼ぶことを君と暮らした証にします

(良い終わり方など分からないけれど)さいごの線香花火、灯すね。

蝉しぐれ夕陽の駅で君を待つ もうすぐつくつく 言えるかなかな

くせ者じゃ出あえ出あえと言ってみて駆けつけてくれる人に会いたい

ばかあほう帰れ帰れと泣きながら玄関側に立ちふさがった

いや、あの、体はおっさんだけど心は…とかそういう話じゃないのです。心もおっさんです。若干おじいちゃん。

私は自分=作中主体という意識が希薄で、老若男女いろいろなキャラになって歌を詠んでいます。ところが、私以外にこういう歌人さんは、私の知る中では一人しかいません。
(書いていいか分からないので伏せます。「年齢不詳。性別不詳。」のあの方です)
異性になりきってずっとその視点で詠んでいる方は除きます。「あやのちゃん短歌」や「手紙魔まみ」など、男性歌人が架空の女性キャラを作るのも除きます。そうすると、ほんとに、あの人しかいない。

なんでこういう人がほとんどいないんだろう。やっぱり、「作者≠作中主体」と分かっていても、どうしても歌に作者の顔がちらついてしまうからでしょうか。
私も「西村猪口(ちょこ)ちゃん」みたいな架空キャラを作るべきでしょうか。
ちょこでぇす☆てへぺろ!じぇじぇ!(すいません光の速さで封印します)

…まあ結局今のままずっと老若男女やっていくと思いますが、皆様が私とどこかでお会いした時に、この話題を出して頂けるとうれしいです。泣いて喜びます☆(←気に入った)

あっ、たかまがはらの話何もしてない…。ごめんなさいm(_ _)m
みんなもキス短歌読んで萌え死ぬといいよ!作ちゅー主体!←むりやり言った