2013年8月の過去ログ

◇2013.08.07◇

肩が外れる勢いで投げキッス 後悔なんて死んでからする
(西村湯呑/歌会たかまがはら お題「キス」採用歌(放送外))

8月3日の「歌会たかまがはら」で、うずめさんこと天鈿女聖さんに選んで頂きました!

選んでもらいながらなんですが、めっちゃ恥ずかしい(^^; なんだろうこの一球入魂。
皆様におかれましては、けっしておっさんが投げキッスしてるのを想像されませんように。
なるべく活発な女性を想像してください。よろしくねっ☆(←活発なつもり)

実はわたくし湯呑、最近、この歌のように、「作中主体」の問題をちょっと気にしています。
私は一年ちょっと前に短歌を始めた当初から、女性視点の歌(←適当な言い方が見つからずにこう言ってる)をしばしば作っています。数えたことないけど、作中主体が女性の歌が、全体の3割ぐらいあると思います。

魚肉ソーセージをギョニーと呼ぶことを君と暮らした証にします

(良い終わり方など分からないけれど)さいごの線香花火、灯すね。

蝉しぐれ夕陽の駅で君を待つ もうすぐつくつく 言えるかなかな

くせ者じゃ出あえ出あえと言ってみて駆けつけてくれる人に会いたい

ばかあほう帰れ帰れと泣きながら玄関側に立ちふさがった

いや、あの、体はおっさんだけど心は…とかそういう話じゃないのです。心もおっさんです。若干おじいちゃん。

私は自分=作中主体という意識が希薄で、老若男女いろいろなキャラになって歌を詠んでいます。ところが、私以外にこういう歌人さんは、私の知る中では一人しかいません。
(書いていいか分からないので伏せます。「年齢不詳。性別不詳。」のあの方です)
異性になりきってずっとその視点で詠んでいる方は除きます。「あやのちゃん短歌」や「手紙魔まみ」など、男性歌人が架空の女性キャラを作るのも除きます。そうすると、ほんとに、あの人しかいない。

なんでこういう人がほとんどいないんだろう。やっぱり、「作者≠作中主体」と分かっていても、どうしても歌に作者の顔がちらついてしまうからでしょうか。
私も「西村猪口(ちょこ)ちゃん」みたいな架空キャラを作るべきでしょうか。
ちょこでぇす☆てへぺろ!じぇじぇ!(すいません光の速さで封印します)

…まあ結局今のままずっと老若男女やっていくと思いますが、皆様が私とどこかでお会いした時に、この話題を出して頂けるとうれしいです。泣いて喜びます☆(←気に入った)

あっ、たかまがはらの話何もしてない…。ごめんなさいm(_ _)m
みんなもキス短歌読んで萌え死ぬといいよ!作ちゅー主体!←むりやり言った

◇2013.08.10◇

あの空のアスタリスクをもぎとって二人の恋をかけ算したい
(嵯野みどりは/短歌誌「うたつかい」ホームページより)

恋はもぎとれ! (恋はもぎとれ!)  恋はかけ算! (恋はかけ算!)
ポジティブ!!  (ノ゚д゚)ノ  ポジティブ!!  ヽ(゚д゚ヽ)   エエウタヤー  ・゚・(ノД`)・゚・。

それはまだ、私が嵯野みどりはさんのお名前を知らなかった頃。
「うたつかい」なる、誰でも投稿できる短歌雑誌があると知って、発見したうたつかいホームページを目を皿のようにして読んでいた時でした。
「投稿規定とか、むずかしいのかな?」ってガイドラインを見ていたら、懇切丁寧に「ルビをふる場合」とか「英数字を含む場合」とかの事例が挙げられていて、その一つ一つに、例文として短歌が載せてあるんですね。

( ゚д゚ )  おおぉおお?例文の短歌、メッチャええやん!例文やのに!なんぞこれ!!

そうなんです。どれもこれも、例文とは思えないクオリティ。うたつかいすげー!!と目をむきました。
(※現在「うたつかい」ホームページがメンテナンス中のため、投稿ガイドラインはこちらのうたつかい臨時ブログをご覧頂くか、または、みどりはさんのブログ「グッドモーニング・トゥ・ミー」8/8記事にも例文短歌がまとめられています)

とりわけ気に入ったのが掲載歌、「記号を使う場合」の例文短歌です。
アスタリスクの形状と意味をうまくからめた、コミカルで情熱的な恋歌にすっかりもぎとられました(何をだ)。うたつかいってこんな猛者がごろごろしてんのか、気を抜いたら殺られるっ…とちびりそうになった冬の日でした。
(注:これから投稿される方、うたつかいはとっても優しいからこわがらなくてヘ・イ・キ☆)※おまえがこわい

そして後日、これらの例文短歌(全部!)の作者が、「うたつかい」主任デザイナー・嵯野みどりはさんであると知りました。みどりはさんはもちろんデザイナーとしても凄腕ですが、こうした経緯から、私の中では「歌人・嵯野みどりは」の印象がとても強いです。口語体で、寓意が比較的分かりやすくストンと胸に落ちる作風には、勝手ながら親近感を感じております。(短歌歴的には大先輩なのにナマいってスイマセン^-^;)
既にオットコマエ剛腕デザイナーとして草食男子に絶大な人気を誇るみどりはさんですが(先輩マジすいません)、歌でももっともっと注目される日がきっと来る!!と隠れファンは心より信じております(≧∀≦) 

◇2013.08.14◇

元気だせ黄色い花で癒えろー、と手を振っている菜の花の道
(飯田和馬/第二回「天下一短歌会」提出歌)

こんにちは西村湯呑です。季節感ってなんですか。(暑さで頭の中がお花畑)

飯田和馬さんのこのお歌、大好きです。けっしてただ単にダジャレてるだけの歌じゃないのだ(^^;
  「具体的なことは何もしてあげられない無力な自分だけれど、頑張っているあなたを精一杯元気づけたい」
そんな真摯な気持ちが、柔らかな一面の黄色の風景とともに優しく伝わってきます。エエウタヤ… ( ;∀;)

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さて、ここでおしらせです。大切な、数少ない読者の皆様へ。
湯呑の家族(といって一人しかいませんが)が著しく体調を崩し、しばらく一緒に住めなくなってしまいました。
お医者でも何でもない湯呑は特に何をしてあげられるわけでもないのですが、最低限自分のこととして、キューピー三十路クッキングしたり、洗濯機回れよ回れ思い出は(略)したり、ルンバの購入を検討したり、ぼっちゃん育ち(自分で言うか)なりに、はぢめての家事に勤しみながら回復を待ちたいと思います。

というわけでちょっとバタバタするので、多分一カ月ぐらい、サイト更新をお休みします。いつも読んで下さっている皆様、ごめんなさいm(_ _)m いつもカウンター見てニマニマしておりました。本当にありがとうございます。
あとツイッター(@yunomihot)は生存ランプ(?)的に、自作歌とか自作歌とか自作歌とかをつぶやきます。
またきっと、復活したいと思います。どうかどうか、皆様もお元気でお過ごし下さい。

またいつか戻ってくるよ電話口で「コスモス?」などとつぶやきながら  (西村湯呑)