2013年4月の過去ログ

◇2013.04.02◇

【短歌誌「うたつかい」2013年2月号より】
子の髪をバスタオルでクシャクシャに拭く CMの撮影かと疑う
(葵の助)
案ずるより産むが易しとか言った奴今すぐここに来て土下座しろ
(さち)
おめでとう(きっとわたしじゃ)しあわせに(できない)なって(わかっていたの)
(嵯野みどりは)

全国の歌詠みたちが集う短歌なzine(雑誌)「うたつかい」の2月号が届きました。
今号の投稿歌人はなんと124人!はちきれそうに面白い歌が詰まっております。
勝手ながら、3首ピックアップさせて頂きました。3首どころか30首、いやもっと…と載せたい勢いですが、Web上に第2の「うたつかい」を出現させかねないので、血涙を流して3首に絞りました。4首目はきっとあなたの歌だったはず。(うわぁ八方美人な発言)

葵の助さんの歌は、子どものいない私にもすごーく分かる(^-^)こういう小さな幸せを詠める人になりたいな。

さちさんの歌は出産の歌。なんかもう、男でごめんなさい。お疲れさま&おめでとうございます。
5首詠のラストも素敵でした。

嵯野みどりはさんの歌は、大好きな人の結婚式。今宵は朝まで呑みあかしましょう(;-;)

このように色々な世代の方が色々なテーマで素敵な歌を繰り出している「うたつかい」。
読みたくなったあなたは今すぐバックナンバーを入手入手!「うたつかい」いつ読むの?今で(略)

あと個人的には、連載「短歌と人」で牛隆佑さんがゲストだったことに感涙。やっぱりみんな「うしらば」なんだ!

◇2013.04.04◇

目的を見失ってもいいですか王より飛車を愛するように
(西村湯呑/短歌投稿サイト「うたらば」 お題「飛」 採用歌)

( ゜д゜) くわーーーーーー!!!!!!!!!!(訳:うれしくてまた盛大に壊れています)
うたらばブログパーツ短歌に採用して頂きました!!ワーイ!うたらばラヴ!!!

…はい。(←少しさめた)
自作を解説するのは野暮だとようやく自覚してきた今日この頃ですが、でも、少しだけお話しさせて下さい。

へぼ将棋王より飛車をかわいがり  (作者不詳・明治時代ごろ成立)

古典落語にしばしば出てくる、落語好きの人には有名な川柳です。
掲載歌はこの川柳を下敷きにしています。パ、パクリじゃないよ!オマージュだよ!本歌取りだよ!
(川柳だから厳密には本「歌」じゃないけど ←しょーもないとこで細かい)

この川柳を初めて読んだ時に、「それはヘボっていうよりもっと根本的な、人間の業みたいなものでは?」と感じて、その思いが今回の掲載歌になりました。なんか予想外に不倫っぽい歌になってしまった気もしますが(^^; 言いたいことが言えた気がして、しかも採用してもらえて、とてもとても満足しております。

◇2013.04.06(更新お休みのお知らせ)◇

さようなら さようなら また会いましょう また別れたら また会いましょう
(枡野浩一/「歌 ロングロングショートソングロング」より)

じわじわくる短歌、というのがあります。私にはこの歌がそうでした。
最初は「だからなんなの?」という印象でしたが、最近何だか気になってきました。

この歌は、一句ごとに自分と相手が(互いのいないところで)交互に独白しているように読むのではないかと思います。お互いを思うからこそ、時に寄り添い、時に離れるを繰り返す。そんな二人です。
――このお別れは、今よりも良いかたちで、またいつか会うためのお別れだから、おそれることなく、悲しむことなく、笑顔でさよならしましょう。何度別れても、何度でも会いに行きます。それが、私の幸せだから。

…うまく言えませんが、そんなふうに解釈しました。オトナな二人の歌です。

さてさて。突然ですが、実は、サイト更新を1か月ほどお休みしたいと思います。
といっても掲載歌のような意味深な事情ではまったくなく(^^; 年度初めで仕事が混んできたのと、5月頭に引越しをする準備のダブルパンチで、にわかに忙しくなったからです。
いつも読んで下さっている皆様、本当にごめんなさい!GW明け頃には、必ず戻って参ります!!
それまで、どうかどうか皆様も、お元気でお過ごし下さい。(^-^)/

私事ですが (といっていつも私事ですが) あなたにだけは伝えたくって  (西村湯呑)

◇2013.04.14(臨時更新)◇

【文学フリマin大阪に行ってきましたの巻!】
人見知り琵琶湖に沈めてきたはずが大阪湾に浮上しました
「あなたの歌好きですサイトに載せさせて」会う人ごとに辻斬りみたく
「知ってます」「見てます」に励まされてゆく 「女の人と思ってた」にも
春風のような人々廻るうち溶けてバターになる人見知り
素敵な人いっぱい見ました知りました今日の私は超人見知り
(西村湯呑)

サイト休止中ですが、本日、大阪の文学フリマに参上し、あこがれの短歌な方々にたくさんお会いして、脳みそ吹きこぼれるほどうれしかったので、勢いに任せてよく分からん連作をアップします。
厚かましくも打上げ会にも参加させてもらい、人見知りを返上していっぱいお話しさせて頂きました。短歌についてこんなに考え語る人々がいること、そんな人々とつながりができたことが、心底うれしいです 。
皆様本当にありがとうございました!!サイトはまたもうちょっとお休みしますが、GW明けには必ず復活しますのでまたお立ち寄り下さい!

おまけ:女性と思われていた記念に一つ…

うちのこと分かってくれはる人がいてうれし涙に暮れた大阪  (西村湯呑)

◇2013.04.26(臨時更新)◇

くせ者じゃ出あえ出あえと言ってみて駆けつけてくれる人に会いたい
(西村湯呑/短歌投稿サイト「うたらば」 お題「会」 採用歌)

( ゜д゜)  らーらーら!ららーら! (訳:うれしくてうれしくて言葉にできない)
うたらば」ブログパーツ短歌で採用して頂きましたので、ただ今絶賛引越し作業中ながら臨時更新です。

えっと、もちろんうたらばについて書くのですが、ちょっと話は飛びます。
先日4/14、文学フリマin大阪で牛隆佑さん、田中ましろさんほかたくさんの憧れの方々にお会いして名刺交換しました。頂いた名刺を改めて見ると、どなたも自身の代表歌を一首だけバチッとキメていてめっちゃカッコイイ。
それにひきかえ某湯呑さんの名刺は、表に一首、裏に十首の計十一首。何ですかこの数うちゃ当たる感。
皆さんの名刺を整理しつつ、ちょっと人生捨てたくなりました。

話は戻って今回のうたらば。私は全部で八首投稿していました。もちろんどれも自信作ですが、毎回「本命」「対抗」「大穴」みたいな自作の序列が自分の中にあって、今回は本命対抗ことごとく散って大穴のコイツが来たのでびっくり。 でもそ ういえば本命が選歌されることってないな、たいてい対抗か穴馬だよな…と気づきました。
つまりマイベストと読み手ベストの間にまだまだズレがある。だから数うちゃ当たる戦法になる。そのズレを修正していくのが、今後の課題かと思いました。ズレを無くすことが最終目標ではけっしてないけど、必要な通過点だとは思います。(なんか抽象的な話でごめんなさい)
チューニングをバッチリ合わせられるようになって、名刺に会心の一首を載せられるようになることを当面の目標とします!といってすぐにはムリなので、しばらくは特盛り十一首の名刺で許して下さい(^^;